ピュリニー・モンラッシェ村の斜面上部に位置するシュヴァリエ・モンラッシェは、全域が同村内に収まる珠玉の特級畑です。約7.12ヘクタールの面積を持ち、標高の高い位置にあるため、下方のル・モンラッシェやバタール・モンラッシェよりも土壌が薄く石が際立っているのが特徴です。その味わいは、ピュリニーらしい花の精緻なブーケと、全体を貫く鋼のような骨格を備えています。主な所有者には、2.55ヘクタールを擁するブシャール・ペール・エ・フィスをはじめ、ルフレーヴ、ルイ・ジャド、シャルトロン、ルイ・ラトゥール、そしてルロワが運営するドーヴネといった名門ドメーヌが名を連ねています。
Chevalier-Montrachet
シュヴァリエ・モンラッシェ
所有造り手
21 producers歴史
シュヴァリエ・モンラッシェの名は、中世の伝承に由来する。ピュリニーの領主が土地を 3 人の子に分け与えた際、長男「le chevalier(騎士)」に与えられた区画がこのグラン・クリュになったとされる。伝承にすぎないが、モンラッシェの丘を構成するグラン・クリュ群の名称体系を象徴する物語として現代まで語り継がれている。AOC 認定は 1937 年。
味わいの特徴
ピュリニー・モンラッシェ村に位置するグラン・クリュ。総面積は 7.47 ha で、モンラッシェ本体の真上、丘の 5 つのグラン・クリュのなかで最も高い位置にある。標高が高い分、表土は薄く、石灰岩質の岩盤がすぐ下に迫る痩せた土壌だ。これがシュヴァリエに、直線的で縦に伸びるミネラル感という独自の個性を与えている。
栽培品種はシャルドネのみ。AOC 規定上、他のピュリニー系白ワインで認められる最大 15% のピノ・ブラン混植も、モンラッシェ本体と同様にここでは認められない。最低成熟度 12.0% 潜在アルコール、許可収量 40 hl/ha。年間生産量は約 41,000 本。
「モンラッシェ本体よりも軽やかで、しかし骨格においては同等かそれ以上」と評される。ふくよかさや豊満さではなく、緊張感と透明感・伸びやかなミネラルがこの畑の本質だ。バタール系が横に広がる豊かさを持つのに対し、シュヴァリエは縦に突き抜ける骨格のワインで、長期熟成にも強い。
著名な生産者の紹介
Domaine Leflaive — ピュリニー・モンラッシェを代表するドメーヌで、シュヴァリエ・モンラッシェの主要所有者。ビオディナミ栽培によるピュアで直線的なスタイルが同畑のリファレンスとされる。
Maison Louis Jadot — 「Les Demoiselles」と呼ばれる歴史的区画を保有し、Jadot の白ワインのフラッグシップ・キュヴェとしてリリースしている。
Maison Louis Latour — 同じく「Les Demoiselles」の大きな区画を保有。Latour の白ワインのフラッグシップとして知られる。
Domaine Bouchard Père & Fils — 最大級の所有者のひとつで、「La Cabotte」と呼ばれる特別区画を保有する。
Domaine Michel Niellon — シャサーニュの家族経営ドメーヌで、シュヴァリエ・モンラッシェにも区画を持つ。
Maison Joseph Drouhin — エレガントで繊細なスタイルでシュヴァリエ・モンラッシェをリリースする大手メゾン。
ヴィンテージ評価
Côte de Beaune・Blanc・1947〜2024年(5 段階総合評価・新しい年が右)
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| 年 | 総合評価 | 飲み頃 | コメント |
|---|---|---|---|
| 2024 | ★★★★★ | 早飲み | 冷涼でフレッシュな白。ミルデュー被害と結実不良で収量25%減も、品質は赤より持ちこたえキリッとした酸を保つ。 |
| 2023 | ★★★★★ | 早飲み | 熱波対策のグリーンハーベストにもかかわらずチャーミングで親しみやすい仕上がり。早飲みで愉しめる愉快な年。 |
| 2022 | ★★★★★ | 待つ | 若々しいフレッシュさと花のような香り、緻密で品格ある凝縮感を兼備。近年の白の傑作で長期熟成の期待が高い。 |
| 2021 | ★★★★★ | 待つ | 霜害で白の収量は半減以下も、残った果実は新鮮でクラシック、長期熟成型。冷涼な高酸スタイルへの回帰を示す年。 |
| 2020 | ★★★★★ | 待つ | 新鮮でクラシックな白。一部干ばつでシャルドネの熟度に影響が出たが、全体としてバランス良く長熟にも耐える年。 |
| 2019 | ★★★★★ | 待つ | 凝縮し、完熟で豊かな白に新鮮な酸が同居。長期熟成への期待が高い、近年屈指の優れた白の年。 |
| 2018 | ★★★★★ | 待つ | 深みと躍動感、焦点と精密さを兼備した卓越した白の年。完熟と新鮮さが共存し、優れた熟成ポテンシャルを示す。 |
| 2017 | ★★★★★ | 飲み頃 | 2016より21%増の豊作年。親しみやすく魅力的な白で、ピュアな果実と適度な酸のバランスが心地よい中期向き。 |
| 2016 | ★★★★★ | 飲み頃 | 霜害で極小収量も、残った果実はチャーミングで新鮮な風味の白に。中期向きの繊細で透明感あるスタイル。 |
| 2015 | ★★★★★ | 飲み頃 | 完熟して寛大、生き生きとフルーティーで過剰さなし。豊かな果実と程よい酸の調和で、長熟にも耐える優良な白の年。 |
| 2014 | ★★★★★ | ピーク | 活き活きとした酸と優れた熟成適性を持つ白の傑作年。バランスと精密さが際立ち、現在最も美しい飲み頃を迎えている。 |
| 2013 | ★★★★★ | 飲み頃 | 冷涼でクラシックな白。慎重な生産者がフレッシュで明瞭な酸を持つ品の良い白を造った、中期向きの古典的スタイル。 |
| 2012 | ★★★★★ | 飲み頃 | 雹でシャルドネ収量激減も、残った果実は深みと強度を備えた濃密な白に。バランスと凝縮感が際立つ高品質年。 |
| 2011 | ★★★★★ | 下り坂 | 柔らかく早飲み向きの軽快な白。新鮮さは保つが熟成余力は限定的で、フレッシュさを楽しむうちに飲み切りたい年。 |
| 2010 | ★★★★★ | ピーク | 凝縮感・次元・構造を兼ね備えた歴史的白の当たり年。完熟と緊張感が両立し、長期熟成からピークへと移行中。 |
| 2009 | ★★★★★ | ピーク | エキゾチックで豊潤な白。柔らかな質感で早めから楽しめる。 |
| 2008 | ★★★★★ | ピーク | 小収量で凝縮感あり、活き活きとした酸を備えた良年。 |
| 2007 | ★★★★★ | ピーク | 緻密で純粋、活き活きとした酸を備えた優美な白の年。 |
| 2006 | ★★★★★ | ピーク | 純度と優美さを兼備した白の好年。一部はボトリティスのニュアンス。 |
| 2005 | ★★★★★ | ピーク | 凝縮感と骨格を備えた濃密な白。果実味と酸の調和。 |
| 2004 | ★★★★★ | ピーク | 新鮮で骨格ある白。ミネラル感と均衡を備えた古典的スタイル。 |
| 2003 | ★★★★★ | 下り坂 | 酷暑年で豊潤だが酸が低い。早熟で多くはピーク越え。 |
| 2002 | ★★★★★ | ピーク | 果実味と酸の均衡が見事な歴史的好年。骨太でフルボディ。 |
| 2001 | ★★★★★ | 下り坂 | エキゾチックで優美な白。マコネーでも良作。 |
| 2000 | ★★★★★ | 下り坂 | 優美でテロワール表現が明確な白の好年。早酸化問題の影響あり。 |
| 1999 | ★★★★★ | 下り坂 | 豊作年。ベストは果実味豊かだが、希釈気味な瓶も多かった。 |
| 1998 | ★★★★★ | 下り坂 | 果実味豊かで親しみやすい早飲き向きの白。 |
| 1997 | ★★★★★ | 下り坂 | 柔らかく快活な白。コート・ドールでは不均一だった。 |
| 1996 | ★★★★★ | ピーク | 均衡良く長熟ポテンシャル抜群の歴史的好年。風味の純度も傑出。 |
| 1995 | ★★★★★ | 下り坂 | 豊潤で凝縮感のある好年。長熟ポテンシャルを備えた古典。 |
| 1994 | ★★★★★ | 下り坂 | 蜂蜜様の柔らかな白。早飲み向きで殆どピーク越え。 |
| 1993 | ★★★★★ | 下り坂 | 雨で苦戦した白。引き締まったが厳しい酸が目立つ。 |
| 1992 | ★★★★★ | 下り坂 | 均衡良く優美な果実味を備えた白の好年。 |
| 1991 | ★★★★★ | 下り坂 | 果実味豊かで親しみやすい白。早飲き向きだった年。 |
| 1990 | ★★★★★ | 下り坂 | 白でも歴史的好年。優美でミネラル感に富んだが、酸化問題で一部はピーク越え。 |
| 1989 | ★★★★★ | 下り坂 | 豊潤で官能的な白の好年。 |
| 1988 | ★★★★★ | 下り坂 | 9月の好天で骨格ある白を生んだ好年。 |
| 1986 | ★★★★★ | 下り坂 | 赤は苦戦したが白は健全。ボトリティスの恩恵で凝縮感あり。 |
| 1985 | ★★★★★ | 下り坂 | 白でも歴史的当たり年。優美と凝縮が両立した。 |
| 1983 | ★★★★★ | 下り坂 | 白では均衡良く凝縮感ある年。長熟して魅力を発揮した。 |
| 1982 | ★★★★★ | 下り坂 | 豊作で柔らかな白。早飲き向きで殆ど既にピーク越え。 |
| 1978 | ★★★★★ | 下り坂 | 晩熟で見事に成熟した世紀の名作。白でも長熟。 |
| 1976 | ★★★★★ | 下り坂 | 酷暑年で酸が低く早熟。多くは既にピークを越えた。 |
| 1971 | ★★★★★ | 下り坂 | 凝縮感と高酸を備えた古典的当たり年。 |
| 1969 | ★★★★★ | 下り坂 | 60年代の白の白眉。凝縮感と長熟性を備えた古典。 |
| 1966 | ★★★★★ | 下り坂 | 均衡良く優美な白の古典的好年。 |
| 1962 | ★★★★★ | 下り坂 | 繊細で香り高い古典的白の好年。 |
| 1959 | ★★★★★ | 下り坂 | 豊潤さと優美さを兼ね備えた50年代の代表的白年。 |
| 1947 | ★★★★★ | 下り坂 | 戦後の伝説的当たり年。白でも凝縮感と長熟性を備えた歴史的ヴィンテージ。 |
※ 専門家筋・業界全体の評価を集約した総合スコア。個別の畑や造り手で前後する場合があります。
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12 nearestよくある質問
- Chevalier-Montrachet はどこにありますか?
- Chevalier-Montrachet(シュヴァリエ・モンラッシェ)は、フランス・ブルゴーニュ地方の Côte de Beaune にある Puligny-Montrachet コミューンに位置する畑(climat)です。
- Chevalier-Montrachet の格付けは何ですか?
- Chevalier-Montrachet は Grand Cru(特級畑)に格付けされています。ブルゴーニュワインの AOC 体系において 最上位の特級格付けに属します。
- Chevalier-Montrachet の所有者・造り手は誰ですか?
- Chevalier-Montrachet には 21 軒の造り手が区画を所有しており、総面積は 約 8.85 ha です。主な所有者として Domaine Bouchard Père & Fils が挙げられます。
- Chevalier-Montrachet はどんなワインを生みますか?
- Chevalier-Montrachet では主に白ワイン(Blanc)が生産されます。Puligny-Montrachet のテロワールを反映したスタイルで、ブルゴーニュを代表する産地のひとつです。
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